株式会社華玉

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華ちゃんの独り言・第4回 鉄コーティングと鉄黒コートの違いについて

2015年06月08日

発熱を抑えるのが難しければ、時間内での発熱量を落とせばいいわけですね。
つまり水の添加量を少しずつにして時間をかければいいわけです。

完成するのに約一週間以上かかると言うのは、この事でしょうか。

籾を死滅させない為に、水の潜熱を利用して籾の温度を下げる事が出来ます。
ある程度酸化が進行した籾を袋に入れ口を閉じる事により、
酸素との接触を防げば酸化は停止し、籾は安定化しますが、
水田に播種すれば酸化は依然進行します

ただし周りの水量が多い為に、発熱による温度障害はないと思えます。

そうだ鉄粉の絶対量を落とせば発熱量を抑えられないだろうか。

以上色々と説明しましたが鉄が酸化されて酸化鉄になり、
生成した化合物がカサブタのようになり膨れ上がり、二水石膏の分子が
既に結合してできた手を断ち切られ、結果としてもろくなるでしょう。

これを修復する方法が、再度焼き石膏で固めることです。

ひびの入った石に、テープを巻き付け固定すると考えたら良いでしょう。

素晴らしい着想ですね。

でもテープを強く巻きすぎると石(籾の発芽)が動けなくなりますよ。

以上鉄コーティングについて華ちゃんの独断と偏見で説明申し上げました。

理解力不足で関係者の方々へご迷惑をお掛けすると思いますが、平に
ご容赦願い申し上げます。

訂正・誤り等ご指摘頂きましたら幸甚です。

さて「鉄コーティング」の普及が遅いのはなぜか!

これが華ちゃんの解く命題でした。

1)湛水直播を有効化する為には種籾の比重を水より大きく
しなければならない。

2)鉄粉と焼き石膏を使用する事により目的は達成された。

ところが、

3)鉄粉が、酸化する過程で発熱する為に、籾の生命維持の為に
取られる処置方法が複雑となり、手間が掛かってしまいます。

面倒くさいですね!

4)鉄粉の酸化反応の終了点が定性的に判断できない。
赤色に変化だけでは、農家の方は不安になるのでは・・・。

信頼性の問題ですね。

5)年に一回の作業なのに、気を使う工程を忘れずに覚えて
いるでしょうか?

毎年普及販売の人達、ご苦労様です。

単純作業・・・?!

華ちゃんは考えました。

仕事(作業)は単純の方が良い。

材料を混合し造粒し、長く蔵置をしないで使用可能になる材料は別にないか!

しかも、経済的で安定供給できる材料は・・・。

華ちゃんは、無い知恵をしぼり出しました。

➀鉄コーティングの問題点である「鉄粉」を他の素材に変更する。

つまり発熱しない素材を見つける。

➁ ➀をベースにして新しい素材とシステムを作り出す。

(「鉄黒コート」の開発。)

次回をお楽しみに。

華ちゃんの独り言・第3回 鉄コーティングと鉄黒コートの違いについて

2015年06月04日

今回は、鉄粉と焼き石膏を混合し、次に水を添加した時の挙動
を考えましょう。

鉄粉と焼き石膏を単に混合しても短時間内では何の変化も
ありません。

これに水を添加すると反応の速度は異なりますが、
同時にこの二成分が他の化合物に変化し始めます。

鉄粉は「酸化鉄」へ、焼き石膏は「二水石膏」へと
変化します。

水を添加して混ぜたらドロドロになるのは分かりますが、
それからどうなるのか想像するのが難しいですね。

二成分の同時変化が起こる為に理解しにくくなるのですね。

では、まず一成分だけ変化した場合を、身近な例で考えて
みましょう。

「コンクリート」は、セメント(ここでは焼き石膏)と
砂利(ここでは鉄粉)を混合し、次に水を添加、混錬
さらに成形固化した物ですね。

混合することにより、水と反応しない砂利の周りに、
水と反応するセメントの粉末がからみつき、
これに水を添加するとセメントだけが反応(水和反応)
し始め、もの凄い数の針状結晶(ここではイメージしやすいため)
が発生し、砂利の周りを絡み合い取り囲み、
固化しながらコンクリートになります。

コンクリートの中身の断面は青森県の有名な
ピーナッツ入りせんべいを想像して下さい。

「ピーナッツ」が砂利(ここでは鉄粉)で、「小麦粉」がセメント
(ここでは焼き石膏)です。

一度セメントや小麦粉が固化すれば、これ以上の変化はありません。

これが、一成分のみの変化のお話です。

さて、二成分が同時に反応し変化する鉄粉と焼き石膏のケースです。

両成分とも水の存在下で反応を始めます。
鉄粉は化学反応で酸化鉄へ、焼き石膏は水和反応で二水石膏へと
変化します。

問題は、変化する際のスピード(反応速度)です。

焼き石膏は、水の供給が充分である限りは、ドンドン進行して
約15分位で終了します。

鉄粉から酸化鉄への反応は、早いのですがここで問題が発生します。

それは酸化鉄に変化する為には、水と酸素の供給が必要です。
100パーセントは無理ですが、鉄粉が反応を始めた時点で
二水石膏が鉄粉の周りを被覆し酸素の供給が少なくなります。

一方、鉄粉が酸化鉄に変化する際、大量の熱(反応熱)
が発生します。
この熱により水が蒸発します。

二水石膏の被膜も鉄の酸化により発生する熱による膨張と
、水の蒸発による内部の空洞化による収縮で
かなり破壊されるでしょう。

鉄が酸化されやすい為には、水の存在が必要です。
鉄が水に溶け水中の溶存酸素と反応して酸化鉄となります。

ここまでが、焼き石膏と鉄粉を混合し、
水を散布して造粒するまでの変化ですね。

鉄粉の酸化は、一個の鉄粉全部が一度に酸化される
わけではありません。

まず、鉄粉の表面が酸化され、さらに内部へと進行します。
このころ黒い鉄の色から赤茶けた酸化鉄のさび色に変化します。
酸化が急激に進みますと発熱が激しくなります。

高熱の為に、籾の死滅の危険性が出てきます。

二水石膏の被膜の為、熱が内部で蓄積されるのと、
鉄の酸化のための発熱量が大きいためです。

籾の死滅を防ぐためには、大気中に熱を放散する事です。

つまり造粒体の堆積層を薄くして広げて表面積を大きく
する事です。

しかし水分の蒸発で鉄の酸化は遅くなり、内部に鉄が
残る事になります。

この場合、未反応の鉄は、”火事場の残り火” と同様に
空気でなく、水があればまた酸化して熱を発生します。

水をかけて寝ている間に発熱して籾が死滅した!?

次回をお楽しみに。

華ちゃんの独り言 第2回 鉄コーティングと鉄黒コートの違いについて

2015年06月01日

今回は、鉄コーティングの普及速度の遅い理由の説明ですが、
原因を一つずつ潰して行きましょう。
まず、籾の被膜材である「鉄粉」と「焼き石膏」です。

「鉄粉」は、鉄鉱石(主成分は酸化鉄)を還元して得られる還元鉄(金属)を粉砕して粉にした物です。難しい理論は省きますが(実は華ちゃんも良く分からない!)鉄は酸素と非常に化合し易く、特に水分が多い所では酸素と結合しやすく赤色の鉄さび、つまり「酸化鉄」と成ります。
酸化鉄には結合する酸素の数、結晶形等により色々な種類の化合物が存在しますが、代表的な例として赤色の「酸化第二鉄」、黄色の「水酸化鉄」、黒色の「四三酸化鉄」などがあり、通常の鉄さびはこれらの三色が反応条件により適当な比率で混じり合いさび色になっています。
後で問題になりますが、鉄が酸素と化合する時に凄く発熱します。
鉄の塊のように単位重量当たりの表面積が小さい場合は目立ちませんが、鉄粉のように単一粒子が小さい(表面積が逆に大きい)場合発熱量が大きく、即ち温度が急激に上昇します。
この反応例が冬の寒い時期に華ちゃんも良く使っている「鉄粉カイロ」です!

反応式は次のようです。

Fe + O2  → Fe2O3,Fe2O3.H2O,Fe3O4

鉄粉もこれら酸化鉄も水より重く水中に沈みます。
つまり被覆材としてはどれを選んでも使える分けです。

次に「焼き石膏」の説明をします。
石膏には水分子と結合していない「無水石膏」(CaSO4) 。
2個の水分子と結合している「二水石膏」(CaSO4・2H2O)。
更に二水石膏をある温度で焼くと、水分子一個の半分だけ二水石膏に残っている「半水石膏」(CaSO4・1/2H2O)等があります。
半水石膏は二水石膏を焼いて作りますから別名・「焼き石膏」とも呼ばれます。

無水石膏も二水石膏も水に混ぜても何も変化はありません。

焼き石膏に水を加える直ぐに水を取り込み元の二水石膏に戻ります。

反応式は次のようです。

CaSO4・2H2O → CaSO4・1/2H2O  → CaSO4・2H2O

戻る時間は粒径にもよりますが、だいたい15分位で終了します。
実用上の半水石膏は、粉末ですがこれに水を加えてかき混ぜると、だんだん団子状になり固い二水石膏になります。

つまり籾の表面に半水石膏と水を混ぜ、二水石膏になる前のドロドロした物をコート、被覆すれば水にも溶けにくい被膜が出来上がります。

さて「鉄粉」と「焼き石膏」との関係は、どのように考えたら良いのでしょうか?

次回をお楽しみに。