株式会社華玉

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華ちゃんの独り言・第7回 鉄コーティングと鉄黒コートの違いについて

2015年06月23日

鉄黒コート」は、「黒顔料」(HY-330かHY-335)と

「消石灰」を適量の水と混ぜて終了です。

黒顔料は、鉄粉が酸化されて出来たものですから、これ以上変化も無く、

発熱もせず安定したものです。

コンクリート中の骨材と考えて下さい。

さてバインダー(結合材)としての「消石灰」です。

これは酸性土の中和剤として農家で相当量消費されている農材です。

取扱方法は皆さんご承知の事としてここでは省略しますが、

バインダーとしての採用理由は下記のようです。

消石灰(Ca(OH)2)は、生石灰(CaO)に水を加えると発熱して

生成します。

生石灰は炭酸カルシウム(石灰石CaCO3)を焼いて熱分解すれば

得られます。

化学式は以下のようです。

CaCO3 → CaO + CO2

CaO + H2O → Ca(OH)2

消石灰は、水に溶けアルカリ性を呈します。

この溶液に空気中の炭酸ガスが溶け込むとすぐに反応して、

水に溶けにくい炭酸カリシウムが発生します。

昔、理科の実験でフラスコに水を入れ、これに消石灰を加えて混ぜ、

ストローでこの水溶液に息を吹き込むと白く濁り、炭酸ガス(CO2)

の存在を確認した事があると思いますが、

この白い濁りが、実は炭酸カルシウムなのです。

化学反応式は以下のようです。

Ca(OH)2 + CO2 → CaCO3 + H2O、

消石灰をバインダーとして使用する理由は、この反応式を利用する事です。

種籾に、黒顔料と消石灰を混ぜた粉末を混ぜ、種籾の表面に軽く付着させ、

次に水を少しずつ散布しながら黒光りする程度まで造粒します。

もともと黒顔料は、黒色ですが粉末の消石灰と混ぜれば黒色の粉末で、

粒子が粗いために光りません。

これに水を添加してゆくとある時点で粉末の間に水が充分に行き渡って、

団子の状態からドロドロ(流動化)の状態になり始めます。

つまり水が粉末の表面に浮いているために、光の反射が強くなり黒光り

するわけです。

さて水を含んだ消石灰は水に溶解し始めます。

空気中の炭酸ガスが水中に入り込み、直ちに溶解した消石灰と

反応して不溶性の炭酸カルシウムに変化します。

炭酸カルシウムの分子が無数に集まって結晶になります。

大小の針状の結晶が絡み合い 水・消石灰・黒顔料 の周りを

取り囲み、がっちりとした固体が出来始めます。

マクロに見ると種籾の周りの被履材が固くなると言う事です。

この反応は、発熱しません。

種籾に付着した物は、固化しても黒色のままで色の変化はありません。

第六回で話しましたように、消石灰の固化には条件次第ですが、

約十数時間はかかると思います。

条件とは水と炭酸ガス、つまり空気の存在が必要です。

そのためには、炭酸ガスの接触面積を広くするために、種籾を薄く広げ

れば良いと思います。

水は消石灰から反応する間、自動的に供給されますから余剰な

水分は自然蒸発で無くなります。

「焼き石膏」と「鉄粉」の場合は、水を加えることにより酸化反応が

始まり発熱します。

次回をお楽しみに