株式会社華玉

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華ちゃんの独り言・第5回 鉄コーティングと鉄黒コートの違いについて

2015年06月12日

第4回の課題は、「鉄粉以外の代替物はあるか?」ですが実用的な金属系の元素としては、
アルミニウム・銅・鉛・亜鉛・錫・クローム・ケイ素・チタン・コバルト等がありますが、
元素単体または酸化物としての化学反応性つまり安定性及び安全性、更に経済性等を
考慮すると採用するのは困難と思われます。

白色の「酸化チタン」は、顔料としては優れた性能がありますが値段が高い。

緑色の「酸化クロ-ム」も、実用的ですが更に値段が高いです。

華ちゃんが気付いたのは、酸化鉄系の顔料です。

鉄コーティングでは特許の関係で、酸化鉄系の利用は無視されていますが、
これが発熱と言う難問を解決する糸口だったのです。

第四回で説明をしませんでしたが、
鉄粉は、「危険物第二種」に属し素肌での取扱いや目や呼吸器には最大限接触に注意が必要です。
また500kg以上の蔵置には消防署に届けが必要です。

ご存知ですよね。

第二回の独り言で説明したように「酸化鉄」は化学的に安定で発熱はありません。
顔料として化学的に合成され色も、赤・黄・黒と独立した化合物として
製造され、値段も安いです。

華ちゃんが勧めるのは値段が安くて、熱吸収の大きい「黒色酸化鉄」です。

これ以外実用に供する代替物は無いと思います。

早速、実験しました。

使用する顔料は、㈱華玉の「HY-330」と「HY-335」の二種類の黒顔料です。

鉄コーティングの資材仕様書に従って質量ベースで、
「こしひかり乾燥籾」6、「HY-330」3、「焼き石膏」 0.3 の割合で計量し、

まず黒顔料HY-330と焼き石膏を混合し、次に乾燥籾を投入して前混合し、
水を適量ずつ添加しながら造粒をします。

出来上がった籾は、真っ黒な色をしています。

石膏の水和反応による発熱(あるのかな?)を除いて顔料の発熱は、一切ありません。

焼き石膏は、家庭化学工業㈱の工作用石膏を使用しました。

水を添加後約12分位で固化終了です。

理論的には、これで播種可能となるのですが、造粒し易くする為に水を少し余計に加えるので、

余った水を大気中に飛ばす必要が有る為に、半日か一晩広げて寝かせたら如何でしょうか。

鉄粉のように赤色に変化するとか気にする必要はありません。

「HY-335」の黒顔料もテストしましたが、同様の結果が得られました。

ただ「HY-335」の方が、粒径が大きい為黒色が少し薄くなります。

黒色籾の強度を上げたければ焼き石膏の添加量を増やせば良いのです。

これで華ちゃんの熱の発生しない素材の開発は終了です。

「HY-330」か「HY-335」を鉄粉の代わりに使用すれば、造粒工程以降は

余計な設備は不要で作業は単純になります。

常温鉄コーティングの始まりです。

発熱鉄コーティングは終わりです。

華ちゃんは、更に考えました。

石膏って、すごく硬化時間が短い。

もう少し長くして作業を楽に出来ないかな?!

例えば、20㎏位のバッチなら良いけど、
100㎏にでもなれば後の作業が大変です。

それに、石膏中の硫黄が気になるなあ。

他の農材で、石膏の硬化時間を長くし、且つ石膏の全体量を
落とせるものはないか?

同じ元素の化合物なら相互反応は起こり難いのではないかと思いました。

カルシウム系としては、生石灰CaO、消石灰Ca(OH)2、炭カルCaCO3、
等がありますが、「生石灰」は水と反応して発熱するし、
「炭カル」は水には少し溶解するが、焼き石膏の固化時間には
あまり影響は与えそうにないし、取り敢えず手元にある
「消石灰」で固化時間の変化を調べてみる事にした。

次回お楽しみに。